2026/07/08 22:45



登山中、地図アプリを開こうとしたら圏外だった。下山連絡をしようとしたら電波が入らない。そんな経験がある方は多いと思います。

結論から言うと、山岳エリアで最も安定して電波が入るのは今もドコモです。ただし2026年は状況が大きく動いた年でもあります。楽天モバイルの「パートナー回線」が9月末で終了し、ソフトバンクは4月から衛星直結サービスを始めました。この記事では、最新の状況を踏まえて、登山で使うキャリアの選び方を整理します。

結論:山ではドコモが依然として強い。ただし単独運用はリスク


山と溪谷社が日本百名山の山小屋・施設を対象に行った調査では、ドコモは6割以上の地点で通信可能という結果が出ています。他の2社と比べて圧倒的な差があり、登山シーズン限定で基地局を開設するなど、山岳エリアへの投資も継続しています。

とはいえ、ドコモ一本に絞るのも得策ではありません。電波の入り方は稜線・谷筋・樹林帯で細かく変わるため、複数キャリアを併用できる状態にしておくのが最も現実的な備えです。


2026年、キャリアの状況はこう変わった


楽天モバイル:パートナー回線が2026年9月末で終了
これまで楽天モバイルは、自社エリア外をKDDI(au)のパートナー回線で補ってきました。この補完が2026年9月末で終わるため、これまで「意外と山でも入る」と言われていた楽天モバイルは、山間部で急に圏外になるケースが増える見込みです。楽天回線が届くエリア自体はプラチナバンド取得で改善が進んでいますが、山岳エリアでの実力はまだ未知数です。

ソフトバンク:衛星直結サービス「Starlink Direct」が始まった
2026年4月、ソフトバンクは衛星と直接通信する「SoftBank Starlink Direct」の提供を開始しました。空が見える屋外であれば、地上のアンテナが届かない山間部でもテキストメッセージの送受信や一部アプリの通信ができます。契約プランのデータ容量も消費せず、追加料金・申し込みも不要です。稜線など見通しの良い場所で使える「最後の砦」として、登山者にとっては心強い機能です。

au:山小屋周辺に独自基地局を継続整備
auはドコモには及ばないものの、登山道や山小屋周辺への基地局設置を続けており、2番手の実力があります。

登山者におすすめの備え方


1台のスマホでも、eSIMを使えば複数回線を切り替えながら持ち歩けます。

メイン回線:ドコモ系(ahamoなど)
サブ回線:au系の格安SIM(povoなど)を低容量プランで追加
出発前に必要なギガ数を購入しておく(現地では0GBからの購入操作がしづらい)
ソフトバンク回線を使っている場合は、Starlink Direct対応機種かどうかを確認しておく
「入るキャリアが違う人と一緒に登る」だけでも十分なリスク分散になります。 パーティーで登る場合は、メンバーのキャリアが揃わないようにするのも一つの手です。

電波が入る場所を見つけても、ザックを下ろして取り出す間に通り過ぎてしまうことがあります。ショルダーハーネスポーチにスマホを入れておけば、稜線に出た瞬間や見晴らしの良い場所で、すぐにスマホを取り出して電波状況を確認できます。

Starlink Directのように「空が見える場所」で使う機能が増えたことで、スマホをすぐ取り出せる位置に置いておく意味も、これまで以上に大きくなっています。